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EPWING for the classics
検索方法1
ここでは、古典ラテン語・ギリシャ語関係とサンスクリットの検索方法を解説します。シェイクスピア関係は「検索方法2」を参照。
羅英辞典の検索方法
一般原則
- アルファベットはそのまま入力します(例:verbum)。
- 長母音記号付き文字は、記号を除いてください(例:amō→amo)。
- 記号(-, =, ~, ^など)は除いてください(例:amo-やam=oなど→amo)。EPWINGソフトによっては、残ったままだと該当語があっても見つからないことがあります。
- 大文字・小文字は区別しません。日本語全角文字(例:AMO)でも検索できるソフトもあります。
- ELDでは「see 何々」、LSでは「v. 何々」で参照語が示されることがあります。その語が辞書見出しにある場合は、参照語をクリックするとジャンプできます。
- スペル違いの指定がある見出しは、どちらでも見つかります(Perseusでは見つかりません)。
- 例:「adfābilis (aff-)」 は、adfabilis, affabilisのどちらでも見つかります。
- 例:「ab-ligurriō (-ūriō)」 は、abligurrio, abligurioのどちらでも見つかります。
- Lewis&Shortでは、一つの項目の中に、形容詞や副詞などの副見出しがあることがあります。それらの語も、その語の位置で見つかります。(Perseusでは全文検索でないと見つかりません)。
- 例:名詞「Ăbas」の項目には、形容詞「Ăb-antĕus」、名詞「Ăbantĭădēs」の副見出しもあります。Abanteusで検索すると、「Ăb-antĕus」が見つかります。
- 条件検索で辞書本文のギリシア語も検索できます。ギリシア語はローマ字音訳で指定します(後述)。EPWINGの仕様のためか、全文検索では見つかりません(EBViewは条件検索に対応していません)。
- 例:LSで「σοφία」(ローマ字音訳でsophia)を条件検索すると、「sŏphĭa」はもちろん、語釈に出てくる「săpĭentĭa」も見つかります。
Unicode版EBWinでの入力規則
- 長母音記号を除く必要はありません。セットアップ時にコピーしたalternate.iniにより、自動的にamōがamoに置き換えられるからです。
- [2010/05/09追記] 記号(-, =, ~, ^など)は除いてください。正規検索の時に問題となることがあるので、記号文字の自動除外は一切止めました。
変化形見出しからの検索
- 変化形見出し付きの辞書では、大量の変化形からも検索できます。例えばamaviを検索すると「amo amo* (verb perf ind act 1st sg)」と表示されます。ここで先頭のamoをクリックすると、ELDまたはLS辞典のamoへジャンプします。amo*のように*付きの語をクリックすると、WORDSの解説・訳にジャンプします。
- 変化形から辞書に載っている形が分かっても、その語が羅英辞典本体にない場合はジャンプできません。ただし、*付きのWORDSの方へはジャンプできます。
- 辞書本体に同一スペルの語が複数ある場合、それらを全てジャンプ先として表示します。スペルは合うのに品詞だけが異なる見出しが辞書本体にある場合は、?付きでジャンプ先を表示します。ただし、辞書本体の品詞解析はオリジナルデータの記法不備などのために、必ずしも正しくありません。参考程度にとどめてください。今後の改善課題です。
- 例:volo
- 辞書本体にvolo1, volo2, volo3の見出しがあり、volo1とvolo2は動詞、volo3は名詞です。その場合、動詞voloの変化形は「volo1, volo2, volo3?」へ、名詞voloの変化形は「volo1?, volo2?, volo3」へジャンプ先が出ます。
- Lewis&Shortでは、副見出しも検索対象にしています。しかしEPWINGの仕様なのか、副見出しへのジャンプが出来ないため、その副見出しを含む主見出しへジャンプします。主見出しを [] 内に示します。
- 動詞の変化形で、見出し語が見つからなかったものの、受動態形式(語尾にrを付ける)の見出しがある場合は、参考までにリンクを示します。ELDで形式受動態のジャンプを意図していますが、必ずしも正しいリンクとは限らないので注意してください。
- 例:reminiscare (形式受動態reminiscorの能動態・現在・不定詞)
- 「reminiscere reminisco[reminiscor?] (verb pres inf act) 」で「reminiscor」へジャンプできる。これは正しい。
- 例:alta(動詞altoの変化形。LSには見出しがあるが、ELDには無い)
- 「alta alto[altor??] (verb pres imperat act 2nd sg) 」で「altor」へジャンプできる。ただし、altorは男性名詞で誤り。品詞が異なるので ? は二つ付く。品詞判定が必ず正しいわけではないので、参考のために表示している。
- 変化形見出しに長母音記号はありません。

希英辞典の検索方法
ギリシア語のローマ字音訳
α=a | β=b | γ=g | δ=d | ε=e | ζ=z | η=ē | θ=th | ι=i | κ=c | λ=l | μ=m |
ν=n | ξ=x | ο=o | π=p | ρ=rh/r | σ=s | τ=t | υ=u/y | φ=ph | χ=ch | ψ=ps | ω=ō |
- 上記の表に従い、ギリシア文字をローマ字に変換する。ただし
- ρ は、語頭では rh、それ以外では r とする。
- γγ は、ng とする。
- ου は、ū (長母音付)とする。
- υ は、母音の後では u、子音の後では y とする。
- 有気記号は h とする。
- 無気記号、アクセント、下書きの ι は無視する。
池田黎太郎『古典ギリシア語入門』(白水社)p.11より引用。太字部分の規則だけ利用しました(ただしουはū)。 |
ギリシア文字をローマ字に音訳するときには慣用的に次の表し方があります。
ζ=z, κ=c, ξ=x, 語頭のρ=rh, χ=ch, ψ=ps, γγ=ng, αι=ae(ai), οι=oe(oi), ει=ei, i, e, ου=u, υ=u, 語末のος=us(os), 語末のον=um(on) |
一般原則
- ギリシア文字は、ローマ字音訳で入力します。ただし長母音記号は除いてください。(例:αβγ→abg、Ἥβη→hebe)。
- ギリシア文字に付く記号は全て除いてください(例:ἄλφα→alpha)。
- 語頭のρ を r、γγ を gg、ου を ou、子音の後のυ を u としても検索できます。例えば、"ῥαββί"は "rhabbi"でも"rabbi"でも見つかります。Unicode版EBWinで、ギリシア文字から検索できるようにするための措置です。
- 記号(-, =, ~, ^など)は除いてください。残ったままだと該当語があっても見つからないことがあります。
- 全角のギリシア文字には対応していません。
- 条件検索で、辞書本文のギリシア語も検索できます。全文検索では見つかりません。
Unicode版EBWinでの入力規則
- ギリシア文字は、ローマ字音訳かUnicode文字列で入力します。
- 記号付きのUnicodeギリシア文字のまま入力できます。セットアップ時にコピーしたalternate.iniにより、自動的にἄλφαがalphaに置き換えられるからです。
- [2010/05/09追記] 記号(-, =, ~, ^など)は除いてください。羅英辞典と同じです。
変化形見出しからの検索
- 使い方は変化形見出し付きの羅英辞典と同じです。
- ギリシア語の変化形見出しは、Diogenesのデータから作成しました。DiogenesのデータはTLG, PHIデータベースから作られたそうです(ここの第2項参照)。
- 変化形見出し付きの条件検索(ml-morph-allidx, lsj-morph-allidx)のギリシア語の検索範囲は辞書本体だけです。今後改良するかも知れませんが、辞書サイズが巨大になりすぎるので技術的に不可能かも知れません。
ベータコード検索版
以前のベータコード検索版はこちらに残してありますが、今後更新する予定はありません。
Sir William Smithの古典辞典の検索方法
- 羅英辞典と同じです。変化形見出しはありません。
- 見出しが複数の語からなる場合、前方一致検索でそれらのいずれかの語頭が一致するものを検索します。例えば、"caesar"を前方検索すると、多数ある"caesar"の項はもちろん、"Caius Caesar"などの項も見つかります。
- 例:Seneca
Biographyには
- Annaeus Se'neca
- M. Annaeus Se'neca or the elder Seneca or Seneca the elder
- L. Annaeus Seneca or Seneca the Younger or the Younger Seneca
の三つの見出しがあります。"seneca"を単純に前方一致検索すると、いずれも見つかりません(このためPerseusではSenecaがみつかりません!!)。そこで、単語ごとに前方一致検索をするようにしました。
- 例:gens
Biographyで"gens"を前方一致検索すると、Abu'ria Gens, Accoleia Gens, ..., Volu'mnia Gensなど、家名181件が見つかります。
- AntiquitiesとGeographyでは見出し語は全て大文字、Biographyでは語頭のみ全て大文字となっています。元々のデータがそうなっており、機械的に小文字に直すわけにはいかないので、そのままにしてあります。
- 見出し語に ' が付いているのは、紙版でもそういうマークが付いているからです。このマークの意味について、紙版にも解説はありませんでした。長母音を表す場合(AB'ACUS)もあれば、子音に付くこともあります(AC'ATUS, ACON'TIONなど)。検索語に ' を付ける必要はありません。
- 条件検索で、辞書本文のギリシア語も検索できます。全文検索では見つかりません。
ドイツ語関連辞典の検索方法
- 羅英・希英辞典と同様です。ただし、ウムラウトなどの記号は除き、"ß"は"ss"として検索します(例:"Gefäß"→"gefass")。
カエサル・パックの検索方法
ラテン語原文と英訳では段落区切りが異なるため、同一段落番号でも内容がずれていることがあります。 |
- カエサル・パックは、ラテン語・英語のテキストと変化形見出し付きELDを合体したものです。羅英辞典と同様に使えば、変化形見出し付きELDの検索になります。
- 作品略称と段落番号を指定することで、そのテキストを表示できます。段落番号指定の後に ".en" を付けると、英訳を表示します。
- caes.gal. -- ガリア戦記
- caes.gal.1. -- ガリア戦記 第1巻冒頭
- caes.gal.1.2. -- ガリア戦記 第1巻第2段落
- caes.gal.1.2.3 -- ガリア戦記 第1巻第2段落第3文
- caes.gal.1.2.en -- ガリア戦記の英訳 第1巻第2段落相当
- caes.civ. -- 内乱記
- ラテン語・英訳の段落見出しの脇にある [English] [Latin] をクリックすると、同一段落番号の英訳・原文にジャンプします。
- ラテン語原文の単語をクリックすると、変化形見出しにジャンプします(出来ない語もあります)。そこからELD本体へジャンプできます(出来ない語もあります)。
- 条件検索を使うと、その語が出てくる箇所をELD本体と作品テキスト全体から探し出せます。つまりコンコーダンスとして使えます。下は、Pullo(人名)の検索例です。ガリア戦記の5.44に何度か出ていることが分かります。クリックするとその文にジャンプします。ソフト(EBWinなど)によっては、複数の語を指定してそれら全てが出てくる箇所を絞り込むことも出来ます。ビューアーソフトのマニュアルをご覧下さい。
- カエサル・パックにはカエサルの著作しかないので、"caes."は実は不要です。しかし、今後、キケローや他の著作も追加する予定でいるので、あえて著者名付きにしてあります(実は、カエサル&キケロー・パックを作ったのですが、キケローの著作が多すぎて整理作業などが間に合いませんでした。今後リリース予定です)。
ホメロス・パックの検索方法
- ホメロス・パックは、原文・英訳・英注釈と変化形見出し付きHomeric Dictionaryを合体したものです。希英辞典と同様に使えば、変化形見出し付きHomeric Dictionaryの検索になります。
- 作品略称と段落番号を指定することで、そのテキストを表示できます。段落番号指定の後に ".en" を付けると、英訳を表示します。
- il. -- イリアス
- il.1. -- イリアス 第1巻冒頭
- il.1.2. -- イリアス 第1巻2行目
- il.1.1.en -- イリアス 第1巻1行目からの英訳。英訳の行番号は、1か10の倍数のみ。
- il.1.3.lf -- イリアス 第1巻3行目の英注釈。注釈があるのは一部の行だけです。
- od. -- オデュッセイア
- イリアスと同様。ただし、脚注のpostfixは ".mn" になります。
- ギリシャ語・英訳・英注釈の段落見出しの脇にある [Xx.x.x.en] [Yy.y.y] をクリックすると、英訳・原文にジャンプします。英訳の見出しは10行単位なので、原文の段落区切りとは多少前後することがあります。
- ギリシャ語原文で、緑色で表示されている語は、辞書本体(候補が一つしかないとき)か変化形見出し(候補が複数ある時)にジャンプできます。私はギリシャ語の知識がないので、リンク不足・誤りがあるかも知れません(リンク率は約8割)。お気づきの点はぜひ掲示板にお知らせ下さい。今後も改良・拡張を続ける予定です。
- 行番号が緑色(リンク可能)の場合、それをクリックすると、その行の英注釈にジャンプします。
- 辞書本文中の箇所情報をクリックすると、ギリシャ語原文にジャンプします。
- 条件検索で、辞書・原文に出てくるギリシャ語の単語の出現箇所を検索できます。つまりコンコーダンスとして使えます。全文検索では、ギリシャ語の単語は見つかりません。下は、nausica の条件検索結果です。
サンスクリット語辞典の検索方法
[2012/06/10変更] 京都ハーバード(KH)方式で検索します。辞書ダウンロードはこちら。
ただしEBシリーズでは、「EBseries専用ファイル」で公開しているalternate.iniにより、記号付きアルファベットや、デーヴァナーガリー文字でも検索できます。これは、alternate.iniにより、記号付き文字が記号無しに、デーヴァナーガリー文字がKH方式のローマ字に自動変換されるからです。
EPWINGの仕様上、KH方式の大文字・小文字は区別されません。KH方式とローマ字音訳が異なる場合は、ローマ字音訳も表示します(が検索キーにはなっていません)。ローマ字音訳は、辞書自身の方式(33ページ参照)ではなく、現在一般的に使われている表記に直しました。長母音のe, oは、ē, ōではなく単に e, oと表示します。
短母音のaは省略可能です(例:mahArAha → mhArAj)。これは、そうしないとデーヴァナーガリー文字から検索できないからです。
[2015/06/15追記] 一部の辞書では、見出し語のKH表記にアクセントの / が付いています。検索する際は / なしで検索します。/ を付けると見つかりません。
この画面はEBWinで、Arial Unicode MSフォント、ClearTypeありで表示した例です。
iPod touchでも、デフォルトのフォントで表示できました(EBseries専用ファイルに含まれるCLSSKT.plistを利用)。
変化形からも検索できます。"na acc sg mas"は「名詞 対格 単数 男性」です。ラテン語っぽいです。
動詞の変化情報は、略語をクリックすると解説に飛びます(が、さっぱり分かりません。デーヴァナーガリー文字も。多分正しい?!)。まんどぅーか さんの変化表ページ「男性名詞」「動詞」を参考にさせていただきました。
『源氏物語』の検索方法
メニュー検索で、巻、章、段を順に選択すれば、そのテキストにたどり着きます。
「巻名.章.段」や「巻名.章.段.番号」などでも検索できます。
全文検索をする場合は、「全文かな付き」のデータをお勧めします。「ふりがな付き」のデータでは、例えば「いづれの御時おほむときにか」というような語句を検索しないと「 いづれの御時おほむときにか」にマッチしません。EPWINGにはもともと「ふりがな」というデータ表記形式が無く、単に下付き文字でふりがなを表示しているだけですので、こうなってしまいます。
間違いなどにお気づきの際は、ぜひこちらの掲示板へお知らせ下さい。